創立50周年記念誌
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09 交通結節点をひとつの「まち」と捉え、駅、駅前広場、自由通路といった施設と周辺街区を「駅まち空間」として一体的に空間整備を行うことが、時代と地域のニーズに応えるうえで大切な要素だと考えています。わたしたちは、安全で快適な歩行空間を創出する橋梁設計で駅まち空間づくりに貢献しています。 西鉄柳川駅は、年間約140万人の観光客が訪れる「水郷柳川」観光の玄関口として主要な駅です。また、柳川市民の交通拠点として、通勤・通学にも多く利用されています。 観光客ならびに駅利用者の利便性向上のために、柳川駅の東西を自由に通行できる自由通路を設計しました①。自由通路の整備は、踏切遮断で不便であった東西アクセスの改善、回遊性向上につながっています。 自由通路は柳川市のシンボルとして景観上においても重要な施設であることから、上部構造形式には、開放感のある偏心トラス橋を採用しています。 自由通路の整備とあわせて西口と東口のそれぞれに駅前広場が整備され、柳川駅前に新たなにぎわいが生まれています。 さらに「水郷柳川」観光の楽しみのひとつである川下りの船乗り場と柳川駅を直結するため、掘割を駅前まで延伸する事業②も始まっています。 この事業においても、わたしたちは柳川らしい景観に配①西鉄柳川駅自由通路②掘割計画の3次元モデル環境への適合、空間デザイン、防災機能など多様なニーズに、スタッフの総合力で対応。にぎわいを創出する柳川駅自由通路橋梁

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