創立50周年記念誌
16/44

15 近年、日本各地で雨による災害が頻発しています。福岡県内の降雨災害として、2012(平成24)年7月と2017年7月の九州北部豪雨が記憶に新しいところです。 2012年7月、九州北部を2度にわたり襲った梅雨前線による豪雨では、国内で初めて気象庁が「これまで経験したことのないような大雨」と警戒を促しました。以降、福岡においても毎年のように豪雨に見舞われ、その度に土砂災害、河川堤防の決壊や河川氾濫が発生し、物的・経済的損失に加え、人的被害も多数出ています。 2017年7月の九州北部豪雨では、筑後地方北部において次々と発生する積乱雲によって線状降水帯が形成され、同じ地域で長時間にわたって猛烈な雨が降り続きました。朝倉市・うきは市・久留米市などでは1時間に100mmを超える雨量が観測され、朝倉市では3時間で約400mmの雨量⑦擁壁による災害復旧状況/県道朝倉小石原線が観測されました。 県道朝倉小石原線災害復旧⑥は、災害発生直後、わたしたちも被災箇所の現地調査に入ることになり、朝倉県土整備事務所が所管する現地に向かいました。現地に近づくほどに変わり果てた沿道の災害状況に愕然とし、山間地を縫うように路線の起点付近に徒歩で■り着いたときは、自然の恐ろしさが身に染みるとともに、災害復旧への責務をあらためて感じました。 現地の被災状況をふまえ、早期復旧に向け社内体制を強化し、「初動調査・被災状況把握→現地踏査・測量→設計計画・条件設定→設計検討・詳細設計→災害査定」の流れで迅速に一連の業務を進めました。被災状況に応じ、復旧工法の検討や施工計画の立案を行い、発注者・関係機関と綿密に連携して対応しています。⑥被災した道路と河川の状況/県道朝倉小石原線⑧盛土による災害復旧状況/県道朝倉小石原線災害復旧を迅速に対応する

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る