27⑫出典:オープンシールド工法カタログ⑪オープンシールド工法(施工時)⑨軌道盛土のり尻の既設水路⑩矢板による応急的対応⑬津古〜三国ヶ丘(施工後) 西日本鉄道のグループ会社であるわたしたちにとって、鉄道に関連する上下水道施設の設計計画は、得意とする分野のひとつです。これまでも軌道近接設計や軌道下横断推進設計などに多く携わってきました。 近年の事例として、西鉄天神大牟田線の津古駅〜三国ヶ丘駅間での老朽化水路の改修設計があります。この水路は軌道に近接して平行に敷設されているため、営業列車への影響に配慮する安全な水路工事を提案しています。 ⑨のように、軌道盛土ののり尻に敷設される三面水路は、軌道に近接する下水道施設としてよく見られる光景です。⑩のように、老朽化によって一部の水路直壁の崩壊が発生したため、応急処置として崩壊が進行しないように鋼矢板による土留めが行われました。 水路と平行する県道は通学路でもあり、この水路を暗渠化し、歩道を拡幅することで歩行者の安全を高めることを地元から求められていました。 水路工事中には営業列車の安全確保が最優先となることから、既設の水路を撤去しながらも列車荷重・軌道荷重・盛土荷重を受け持つ機構を持ち、列車運行に影響を与えない「オープンシールド工法⑪⑫⑬」を採用しました。 このように、軌道に近接する水路工事では、軌道と水路の双方について、安全性を確保することが求められます。軌道に係る上下水道施設の設計実績を積み重ねてきたコンサルタントとして、これからも鉄道の安心・安全な運行とともに、地域の基盤づくりに努めてまいります。鉄道近接工事の安全を確保する
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