31 測量の起源は古代エジプト文明といわれ、長い発達の歴史のなかで、さまざまな産業で応用され、わたしたちの生活に欠かせない基本的な技術となっています。インフラ整備を行う建設生産システムにおいて、まず行うのが測量であり、その後の設計・施工に欠かすことができないものです。一方、用地測量は隣接する土地との境界を確定して土地の面積を算定するうえで個人の財産を守るために高い測量精度を要求されるデリケートな一面を持ち合わせています。 完成した道路や橋梁を形として目にすることはできますが、測量そのものをみることはありません。そのような目立たない存在ともいえる「測量業」ですが、創立から現在に至るまで、わたしたちは誇りをもって懸命に取り組んでいます。 測量に使用する機器は年々進化しています⑥⑦⑧。地形を上から見た図面を平面図といいますが、平面図を作成する際に行う平面測量では、約30年前まではポールと巻き尺で構造物の方向と距離を測っていました。その後、光波測距儀の進化と機器内部のデジタル化によって、トータルステーション(TS)という機器が生まれ、平面測量と横断測量に使われるようになりました。基準点測量では、GPSを活用した測量に進化しています。近年は、UAV(ドローン)、地上レーザースキャナー⑨⑩を使用した3次元点群測量を行う業務が増えています。測量技術は、さらなる機器の開発とともに進化していくことに間違いありません。わたしたちは、創立から培った測量技術を忘れず、新技術の活用に注視し、業務の高度化と品質向上に取り組んでいきます。⑥3Dキャドによる作図⑦創立時に使用していた測量機器、レベルとトランシット⑧現在のデジタル測量機器 左からGNSS、電子レベル、レーザースキャナー、トランシット⑨地上レーザースキャナーによる点群データ⑩地上レーザースキャナーによる計測画像1点追加願います。測量機器の進化とともに
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