36 公共工事では、国・都道府県・市町村などの官公庁が工事費の積算、施工管理、竣工検査⑪⑫⑬などの業務を行っています。近年、建設コンサルタントが官公庁の担当部局に代わって、これらの業務を行っているものがあり、発注者支援業務と呼んでいます。 わたしたちが考える発注者支援業務とは、単に積算や施工管理の補助をするのではなく、発注者に寄り添い、プロジェクトがよりよい過程をふんで完了するためのサポートです。この発注者支援業務を専門的に担当する組織として「施工積算プロジェクトチーム」を2022(令和4)年度に設置しています。 発注者支援業務のうち積算補助業務は、2016年度から増えはじめ、2020年度にはさらに増加しています。積算補助は、官公庁が整備する道路・河川・橋梁工事、鉄道事業者が行う鉄道工事において、設計成果である設計図面・数量計算書をもとに概算工事費の積算を行い、工事設計書としてとりまとめる業務を行っています。 施工管理は、創立当初から鉄道工事に関するものを行っている業務であり、2018年度からは県立高校のグラウンド整備の工事監理が増加しています。 工程管理、品質管理、材料管理、出来形管理について、中立の立場から発注者に代わり、現場での立ち会いによる確認作業で進めていきます。工事進■に必要な協議資料の作成や工事完了にともなう関係資料の作成を行うことで工事を円滑に推進しています。 プロジェクトマネジメント(PM)業務は、プロジェクトの執行をマネジメントする業務です。複数年度にまたがる大規模な公共事業では、道路交差点部や橋梁部などの工事費の算定、調査設計、関係者協議などを行います。工事区分と年度ごとに工事費を集計し、プロジェクト全体の進■にかかる工事費を算定します。関連工事をふまえての工事ステップの検討や年度別予算における問題点などを抽出し、発注者と相互に協力してプロジェクト推進のための課題解決と成熟した実施計画を立案しています。⑪踏切道拡幅整備工事設計監理業務⑫西鉄柳川駅北側自由通路整備工事設計監理業務⑬下水道築造工事監督業務DX・ICT・災害復旧・発注者支援発注者支援業務の展開
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